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「本当の整体」とは何か

「整体を変えよう。本当の整体をはじめよう」と船出した<あかつき整体カレッジ>。とはいえ「本当の整体」と言われてもピンと来ないのが実情でしょう。本当の整体とは何か。他の整体とは何か違うのか。そしてなぜ本当の整体をはじめなくてはならないのか。

 

これらについて説明しましょう。

 

既存の整体で満足している人。満足していない人。

街をあるけば沢山の整体院や治療院があり、全国津々浦々に整体師がいます。それだけ整体を利用している人がいます。しかしその一方で、「整体なんて効かないよ」「整体はあやしい」と考えている人や、「整体を受けたいけれど満足できる整体師がいない」という人もいます。整体にはファンも、アンチも、無関心も様々な人がいます。

 

「整体はよく行く。信頼できる整体師がいるから」という人に何かを言うつもりはありません。そのまま整体を活用してくだされば幸いに思います。

 

ここで取り上げたいのは「整体を受けたいけれど満足いく整体師がいない」と失望している人、あるいは「整体なんて信用に値しない」と卑下している人です。このような「既存の整体」に満足していない人に届けたいのが「本当の整体」なのです。

 

そもそも整体とは何か?

では「本当の整体」とは何か。他の整体とは何が違うのか。この点について理解するためには、「そもそも整体とは何か」という確認が必要になります。まずそこから始めましょう。

 

私が考えるに、整体の中心にあるのは「揉み解し」です。

針やお灸、あるいはカイロプラクティック、ヒーリングなども広い意味で整体と言えます。「体を整える行為」ですから。しかしこれらは専門性・特殊性がとても強いので、整体の中心からは離れた存在と考えるべきです。「一般的なメジャーな整体」という観点では、「筋肉の揉み解し」こそ整体の中心といって差し支えないでしょう。

 

余談ですが、私が考案した「ハラ揉み術」も揉み解しです。しかし筋肉だけではなく内臓も深く揉みこむという点で特殊性が高く、整体の中心からは外れていると言えます。

まず整体の中心は「筋肉を中心とした揉み解し」であるとここに確認しておきましょう。

 

その上で次に、「筋肉を中心とした既存の揉み解し整体」と「本当の整体」とは何が違うのか?について考えてみましょう。

 

「本当の整体」は「既存の整体」と何が違うのか

「本当の整体」も筋肉を中心とした揉み解しであるという点において、世間一般の「既存の整体」となんら変わることはありません。ただ決定的に違うのは、一つ一つの「施術工程の精度」です。できるだけ具体的に説明しましょう。

 

「本当の整体」は主に3つの施術工程を経ます。それは「①触れる②感じる③揉み解す」です。このそれぞれの精度が既存の整体と決定的に違うのです。

 

例えば、触れる手は相手の身体に同化する触れ方でなくてはなりません。ピタっと身体に添いスッと同化するような触れ方をできるかどうかで、その後の施術効果が全く変わること、<わごいち>ほど徹底して鍛えているところはおそらくないでしょう。

 

触れた後は感じ取ります。時に医療機器のエコーのように、時にサーモグラフィーのように、時にレントゲンやCTのように、手の平からどこまで身体情報を感じ取れるか。その効力と重要性は言うまでもないでしょうが、本当に充分に感じ取れる力をもつ整体師は稀有です。

 

その上で揉み解します。すでに触れて感じてどこが悪いか、それはどこに原因があるかが、ある程度見えているところからスタートしますから、あとは見えている違和を揉んで解して取り除いていきます。

ただ揉み解し方も決定的に違います。既存の整体はコリに圧をかけて押しつぶすように解しますが、本当の整体はコリを潰すのではなく自然に(より詳しく言えば自然治癒力の働きを引き出すように)言わば患部を溶かすように揉み解していきます。身体と闘うのではなく調和しながら解消していく、これが本当の整体の揉み解しなのです。

 

さらに訓練された手は揉み解しをしながら同時に変化を感じ取り、追加情報を集めていきます。それを再吟味して次の揉み解しの一手に反映させていきます。

揉み解す、感じ取る、微調整をする、この三つを同時進行で絶え間なく進めながら揉み進めていくのです。

 

当然触れてはいけない所、揉まない方が良いところ、これ以上揉まない方が良い潮時というものもあります。それらも鍛えた手が的確に感じ取り、長年の経験に照らし合わせて、最上の揉み解しを積み上げていくのです。

 

こういう取り組み自体が「本当の整体」であり、その結果として「本当の整体」ができてくる、というのが私の考えです。

 

「本当の整体」でないと救われない人が沢山いる

このように解説すれば、「本当の整体」と言っても、特別変わったことをしているわけではないことも理解してもらえると思います。整体とは本来誰でもできるべきものですから、わざわざ特別なことにする必要はないのです。

 

ただこの「特別変わったことではないこと」にどれだけ精度を求めるかが違いを生みます。あまり深く考えず、毎日同じように施術している人と、「本当の整体を身につけたい」と日々訓練し、また心身をフル回転させて考えながら施術をしている人とでは、1年もすれば決定的な違いが見えてくるものです。そしてその違いは年々加速度的に大きくなって気が付けば取り返しがつかなくなります。

 

「本当の整体」とは何も特別なものではない「普通の整体、本来の整体」なのです。しかしその「普通」「本来」への地道な探求心、向上心こそが「既存の整体」には決定的に欠けていて、薄っぺらいテクニック偏重主義がはびこってしまっているのです。

 

私が<あかつき>を始めたわけ

本来整体師のほとんどは個人経営ですから、自分の信じる整体を作っていけばいいのだと私も思っています。しかしふと整体業界を見てみると「本当にこれで満足なのかなあ」と思う整体ばかり出会うのです。お客さんの満足ではありません、整体師自身の満足です。

 

そのような荒い触れ方や気の抜けた触れ方、「ここ硬いですね」程度の感度、そんな力づくの揉み解しをどうしてするんだろう、いつまで続けるんだろう、そんな毎日で本当に楽しいの?と思うのです。

 

ご本人がそれでいいならいいと思っています。正解は常に自分の中にしかありませんから。

でも中には「本当の整体」に出会ってなくて、「本当の先生」に出会ってなくて、もっと向上したいのにどう自分を高めていけばいいのか分からない、と悩んでいる人もいるのではと思います。

 

そういう人がいるならば、だれかが「本当の整体」を教えなくては気の毒です。私も偉大な先人たちにさまざまな教えをいただいて今があるのですから、教えは伝えていかなくてはならない。それが<あかつき>をはじめるきっかけの気持ちなのです。

 

今の世の中は「既存の整体」が圧倒的大多数で、その奥に素晴らしい整体の世界があることが知られていません。病院で治らない不調を抱えている人の多くを救うことだってできる、そんな可能性を最も持っているのが「本当の整体」です。みなさん知らないだけなのです。

 

「本当の整体」を習いたい人は<あかつき>にいらしてください。<あかつき>でしっかりと修行して本当の整体に挑んでください。

そういう人が10人、100人と世に出ていけば、結果として「本当の整体」が既存の整体を塗り替えていく未来、病院と整体院が手分けして多くの人を救える時代がやってくるはずです。

 

これが私が<あかつき>を始めた理由です。「本当の整体」が救う未来です。

 

 

 

あかつき整体カレッジ

三宅弘晃